AIをテーマにした展覧会に参加します。
私は《人魚の所以 – Reason for Artificial Fish》という作品で、過去作《人魚 – Artificial Fish》の入力「人魚に一番近いのはヒラメ」と出力「ヒラメとカレイを縫合」の間に横たわるブラックボックスを漫画で展開します。全ての所以は後付け・即座に思い出すことのできない記憶に基づくひらめきであると言えるでしょう。
特装版の漫画も販売しますのでぜひ。(¥1,500-)
○日時
2023年9月15日(金) – 10月9日(月)
火、水、木曜日、休み (祝日営業)
11時 – 19時
○出展作家
内田 涼、奥野 智萌、GengoRaw、迫 鉄平、だつお、藤倉麻子+大村高広、Lokus Foundation
○会場
東京都大田区蒲田3丁目10-17
アート/空家 二人
入場無料
京浜急行 梅屋敷駅 徒歩6分 京急蒲田駅 徒歩8分 JR・東急 蒲田駅 東口 徒歩13分
※道幅が狭いため、車でお越しの際は近くに駐車お願いいたします。
○詳細
近年、めざましい発展を遂げるAI。とりわけ高度な生成AIの登場は衝撃的なものでした。対話によって様々なタスクをこなすことができるChatGPTは、2ヶ月間で1億人のアクティブユーザー数を獲得したといいます。この急速な普及の要因には、その実用性の高さだけでなく、AIと触れる楽しさが挙げられるでしょう。そして、その楽しさには、アートを享受する心の動きとの共通点があります。
アートにしても、小説にしても、全ての創作物は嘘からできています。絵画の中に人や物を見つけたとしても、それは目の錯覚であり、実際には平面に塗りつけられた絵の具でしかありません。もちろん観客はそれを承知で鑑賞し、楽しんでいます。人間には、嘘であることを知っていて、それでも騙されることに喜びを感じる、不思議な性質があるのです。
私たちがChatGPTと会話をするときも、相手がプログラムだと知っていながら、あたかも人間に接するかのように話しかけます。また、ChatGPTも人間らしく見えるような応えを選び、返します。このように両者の間には、嘘の共有がなされているのです。
アーティストたちは、AIという新しい嘘にどのように向き合うのでしょうか。歴史を振り返れば、印刷や、写真という技術が発明されたときこそ、創造の領域が拡張されてきました。今日のアーティストがAIと格闘することで生まれる、新しい表現の可能性を是非ご覧下さい。