2019年に刊行した『先端芸術表現科向け 古美術研究旅行丸わかりBook』を、2024年度の最新情報を追記した改訂版として再刊行いたします。
〜古美術研究旅行とは〜
東京藝術大学美術学部の学部3年生が行く修学旅行のようなもの。明治29年から続く藝大の伝統のひとつです。奈良・京都を中心に寺社仏閣や古美術作品を見学します。新型コロナウイルス蔓延によるロックダウン前の古美術研究旅行期間は約2週間で、学部生にとって藝祭に次ぐ大イベントだったと言えるでしょう。
※一部の音楽学部の科にも古美研が採用されているほか、学科によっては学部2年次に行くこともある。
私の代が新型コロナウイルス流行前最後の古美研フルコース経験者となり、そこからしばらく古美研分10単位は代替カリキュラムとなっていました。今年は元々12泊13日だった日程を、熊野→奈良コースと奈良→京都コースとそれぞれ6泊7日の2チームに分ける形となり、5年ぶりに熊野日程が復活しました。ちなみに他科は基本的に奈良・京都を巡るコースになっており、熊野がコースに含まれているのは先端の特色でもあります(本科教授鈴木理策先生の地元だからだと聞いたことがありますがいかに)。今回追記を担当してくださった藤澤さんはそんな熊野→奈良コースの帰還者です。そのため京都日程についての新情報は少なめですが、特段情報が少ない熊野日程について、スケジュールをベースに網羅的に記述しています。もちろん両コース共通の奈良日程についてもたくさん言及しています。服装は?推奨所持金は?宿の雰囲気は?先端芸術表現科の古美術研究旅行について知りたい方にうってつけの一冊です。